ヨルダン(Jordan)
ヨルダン(Jordan)
旅行ガイド
北海道ほどの小さな国土に、浮遊体験で知られる死海や世界遺産のペトラ遺跡など、様々な自然景観と歴史的財産を有しているヨルダン。荒涼たる砂漠郡では遊牧民ベドヴィンとラクダに乗ることができ、紅海沿岸ではスキューバダイビングが楽しめます。のんびり観光するもよし、アクティブに行動するもよしの幅広い魅力を持つ国です。
基本情報
ヨルダンの正式名称は、ヨルダン・ハシミテ王国といいます。ヨルダンの国土の80パーセントは砂漠で、首都のアンマンが位置する北部と、紅海に面した西南部のアカバ周辺に観光地やリゾート地が集まっています。西部には死海があり、死海はヨルダンとパレスチナ、イスラエルを隔てています。
日本からヨルダンへの直行便は2013年11月現在は運行されていないため、日本から直行便が出ているドバイやドーハ、イスタンブールなどから乗り継ぎをして行くことになります。ヨルダンにある有名ホテルやレストラン、観光スポットなどは地元の人の周知度が高いので、迷った場合は周囲にいる人に尋ねてみるとよいでしょう。交通手段は基本的にバスとタクシーです。しかし、死海からペトラへ行く場合など、行く場所によってはホテルと提携したレンタカー会社のタクシーしかないこともあるので注意しましょう。
ヨルダンの治安は、中東の中では比較的安定していると言われています。しかし、隣国イラク及びシリアの治安情勢が不安定であるため、日本政府は現在ヨルダンへの旅行者・滞在者に対して十分な注意を呼びかけています。不慮の事故を未然に防ぐためにも、事前に報道等から情報を収集し、テロの標的となりやすいデモ集団などには極力近づかないようにしましょう。
ヨルダンの代表的な都市
ヨルダンの観光地
ヨルダンでは様々な遺跡と美しい自然を楽しむことができます。首都アンマン南西には、モザイクで有名なマダバ/聖ジョージ教会、十字軍の遺跡であるカラク城、死海などが存在します。一方、北には美しい街並みを持つサルト、ローマ時代の遺跡であるジェラシュ、学園都市として知られるイルビッド、緑あふれるアルジュンが存在しています。ヨルダン南西の紅海付近にはダイビングができることで有名なアカバ、砂漠でラクダ乗りなどを楽しめるワディ・ラムなどの多彩なアクティビティを楽しめる観光スポットがあり、そこから少し離れた場所には、世界遺産のペトラ遺跡も存在します。
ヨルダンの気候
気候は典型的な砂漠気候で、一年を通して乾燥しています。日本のように四季はあるものの、春と秋が非常に短いです。春(3~5月)と秋(9~11月)は最も過ごしやすく、旅行のベストシーズンともいえるでしょう。一方12月~1月はヨルダンでは最も寒い時期になるので重ね着できる服や厚手のコート、手袋やマフラーなど防寒具必須です。また、6月~8月の夏は猛暑が続くので帽子かぶり、マメに水分補給をしましょう。例として、首都アンマンの12月~1月の平均気温は約9度、最低気温は約4度です。また、6月から8月の平均気温は約25度で、最高気温は約31度となっています。11月~3月には一定の降水量があるので、折りたたみ傘などの雨具があると便利です。
ヨルダンのお水事情
一般的にはミネラルウォーターが飲用されています。値段は1.5Lのボトルで500Fils程度です。水道水に関しては、貴重な水を確保するために一般的にタンクに貯蔵されたものが使用されています。ヨルダンは温暖な気候のため、伝染病にかかる恐れもあるので市販の飲料水を買うことをおすすめします。氷も同様に要注意です。
ヨルダンのトイレ事情
ヨルダンのトイレは一般的に「アラビートイレ」というもので、日本の和式トイレに似ています。しかし、和式トイレとは逆の向きに便器が設置されていることが多いので、日本とは逆の入口の方を向いてしゃがむことになります。流す際は、高いところから下がっている紐を引くと流れます。トイレットペーパーはなく、水で洗う様式がほとんどなので、ティッシュなどを持参しましょう。また、ティッシュなどを使用した際には流さずにごみ箱に捨てましょう。
ヨルダンの言語
公用語はアラビア語です。首都圏や観光地などでは英語も通じます。
ヨルダンの祝日
ヨルダンの祝日には太陽暦による休日と、イスラム歴による休日があり、イスラム歴の方の祝日は月の満ち欠けが基準のため毎年変わります。当日にならないと明確に休日と決まらないのも特徴です。
2014年
1月13日 予言者ムハンマド誕生祭
1月30日 アブドゥッラー2世誕生日
4月18日 聖金曜日
4月21日 イースター
5月1日 メーデー
5月25日 独立記念日
5月27日 ムハンマド昇天の日
6月10日 アラブ民族統一の日
6月28日 ラマダン開始
7月28日 ラマダン明け休暇
10月4日 犠牲祭
10月25日 イスラム歴新年
11月4日 故フセイン国王誕生日
12月25日 クリスマス
ヨルダンの入出国・ビザ・バスポート
ビザ
ヨルダンの入国には観光ビザが必要です。陸・空路からの入国時に取得でき、この観光ビザを取得すると一ヵ月間滞在が可能です。また、滞在を延長したい場合は、警察署の外国人登録事務所において最大60日まで更新することができます。さらに、更新は二回まで認められており、二回目の更新では最大90日の滞在許可を得ることができるため、二回更新を行った場合は合計180日の滞在が可能となります。なお、申請は滞在有効期限の一週間前までにパスポートと住所の賃貸契約書(ホテルからの文書)を持参して、アンマン市内のBorder&Residency Depatmentで手続きする必要があります。
観光ビザ申請のためには国籍を問わず、シングルビザならJD20、マルチビザならJD60の費用を払う必要がありますが、ヨルダンの指定旅行会社の手配で入国する5人以上のグループの場合のみ、この料金が免除されます。また、一部の国籍者は入国前に入国ビザを取得しておく必要があり、認可が必要な国籍はヨルダン政府観光局(http://jp.visitjordan.com/AllgemeineInformationen/EinreisenachJordanien/tabid/61/Default.aspx)から確認できます。
パスポート残存期間
パスポート残存期間は6ヶ月以上必要です。
出国税
出国税は陸路、海路、空路ともに10JD必要ですが、空路の場合航空券に含まれます。
入国時の審査
ヨルダンの入国審査はとても厳しく、スーツケースや手荷物等は開けなければならないことが多いので、できるだけ荷物は整理しておきましょう。