フエ (Hue)
フエ (Hue)
都市の魅力
ASEAN諸国の中でも発展目覚ましいベトナムは、遺跡や自然遺産といった文化が凝縮された国でもあります。ベトナム中部の都市は長い歴史が育んだ遺産の宝庫といえるでしょう。
ベトナム中部に位置するフエは、かつてのグエン王朝(ベトナム最後の王朝です)が置かれた街であり、日本で例えるなら京都のような古都です。
落ち着いた雰囲気の街中の中には、王宮や寺院といった都が置かれていた頃の歴史を物語る建物が点在しています。
また、フエの歴史的建造物の数々はベトナムで初めての世界遺産として登録されており、ベトナムが世界遺産の宝庫と呼ばれるようになったきっかけともなっています。
基本情報
フエはベトナムの中部に位置する都市です。 ハノイやホーチミンから飛行機で1時間半ほどの距離です。 ベトナム最後の王朝・グエン朝の頃には都が置かれていた由緒正しき古都であり、数々の歴史的な建物が世界遺産に登録されています。 王朝期の歴史を今に伝える建物群があるスポットに加え、フエの人々の生活の営みを垣間見ることのできる市場なども、落ち着いた雰囲気を醸し出すフエの魅力の一つです。
フエの観光地
フエを流れるフォーン河を越えると、世界遺産に登録された歴史的な建物の数々がある旧市街があります。旧市街にはグエン朝期の王宮があり、多くの人々が訪れます。 郊外へ赴くと廟や寺院があり、その造りは中華風であったり、西洋風であったりと、様々な文化が混ざり合ってできた建物を目の当たりにします。 建物だけではなく自然遺産もあり、郊外に位置するフォンニャ洞窟は、ベトナムで最も規模の大きい鍾乳洞であり、ユネスコの世界遺産に登録されています。 フエ市内の旅行会社では、フエの見どころを案内してくれるツアーが催されています。 また、市内のホテルやゲストハウスにて自転車やバイクの貸し出しも行っているので、そちらでフエの街を散策するのもおススメです
フエの治安
フエの街は比較的に治安が良く、大きな犯罪などはありませんが、観光スポットや市場など人の多く集まる場所では、窃盗やスリなどの危険性があるので、貴重品は肌身離さず身に着けるようにしましょう。 また、観光地周辺では高額な値段を要求してくる土産物売りや乗り物などがあります。 後々の観光客に迷惑がかかるので、断るようにしましょう。
フエの気候
ベトナム中部では9月から11月の期間が雨季にあたるため、雨の日が多く、比較的天候は悪いです。また、大雨の影響で洪水が発生することがあり、雨季は特に注意です。 雨季にフエに訪れる場合は、事前に天気予報などで情報を確認することが大事です。
フエの代表的な観光スポット
グエン朝王宮
太和殿
王宮内部に入って、まず目にするのが赤い屋根の太和殿です。 中華風の建物であり、かつてベトナム戦争で破壊されましたが、復元されています。 皇帝の即位式が行われる由緒正しき場所であり、金箔のイスと台座はいかにも王宮の風格を出しております。
顕臨閣
王宮門を入って左に位置するグエン王朝期の菩提寺です。 青銅の鼎が置かれており、「偉大さ」や「美徳」といったようにそれぞれの鼎には意味があります。王朝の正統性と不動性を表しているとも言われています。
閲是堂
かつて宮廷舞踊が行われていた場所を復元した劇場です。 ここでは、王朝期より伝わる宮廷舞踊のショーを見ることができます。 また、ここで見ることのできる宮廷舞踊はユネスコの無形文化遺産に登録されています。
フラッグタワー
王宮のシンボルともいえるベトナム国旗が建つ塔です。 高い塔のため、遠くからでも見ることができ、王宮の目印としての役割も果たしています。 1809年のザーロン帝の時代に建てられたものです。
大砲
フラッグタワーの左右2ヶ所にある大砲です。 王宮を守るために置かれ、神秘的な力を持つとされています。 ひとつずつの大砲には大砲が置かれた経緯、神聖なる名前が刻まれています。
○開館時間:6:30~17:30(夏季) 7:00~17:00(冬季) ○休館日:無 ○追加情報:王宮内を案内するガイドがおり、英語で話してくれるガイドをつけることも可能です。日によっては日本語を話すことのできるガイドもいます
ホーチミン博物館
かつてのベトナムの大統領・ホーチミンを祀った博物館です。 フエはホーチミンがかつて住んでいた街でもあるため、写真や現存しているゆかりのある品が展示されています。
○住所:7 Le Loi ○TEL:3822152 ○開館時間:7:30~11:00 13:30~16:30 ○休館日:月曜日 ※日曜日は不定休です
ドンバ市場
フエ最大の市場で、お土産を売るお店や食べ物を売るお店が軒を連ねております。 ブン・ボー・フエや、チェーといったベトナム料理、ドリアンやドラゴンフルーツといった東南アジアならではの果物を食べることもできます。 また、ベトナムならではのお土産も人気があり、観光客が多く訪れます。
ティエンムー寺
今から400年ほど前に建てられた寺院です。 シンボルである塔はトゥニャン(慈悲)を表す塔と言われており、幸福と天の恵みを望んで建てられたと伝えられています。 また、塔のある丘からの眺めは良く、特に夕暮れ時はフォーン河に映える夕陽がとても綺麗です。良い写真を撮ることのできるスポットでもあります。
カイディン帝廟
カイディン帝が死亡してから建てられた廟であり、西洋風の造りとなっています。 ほかの帝廟が中華風なものに比べて、壁や天井の造りがガラスであり、ステンドグラスのように飾られています。ベトナムでも有数の芸術的に優れた廟の一つです。
○開館時間:6:30~17:30(夏季) 7:00~17:00(冬季)
○休館日:無
フォンニャ洞窟
ユネスコの世界遺産に登録されたフエの鍾乳洞です。 ベトナムにある鍾乳洞の中でも最大の鍾乳洞と言われ、洞窟の中の河をエンジンボートで下っていきます。 洞窟内をボートで走っていく瞬間は、まるで冒険気分。 船を降りて、鍾乳洞の中を歩くこともできます。 神秘的な雰囲気が魅力の鍾乳洞を探検してみませんか?
フエのおすすめグルメ
フエ名物は一風変わった料理が多い。
フエには、ベトナムの他の都市では味わうことのできない料理があります。 王朝期の都が置かれていた都市なので、宮廷料理を味わうことのできるお店や、寺院が多いことから精進料理を出すお店があります。 また、これらはお手頃な価格で食べることができるので、王族が食べていたとされる料理を味わうことができます。 この他、フエ名物のブン・ボー・フエや、地元の人に人気のヤギ肉料理を食べることができ、フエでは他の都市では味わうことのできない味を堪能することができます。
フエのおすすめレストラン
ブン・ボー・フエ
ブン・ボー・フエはフエ名物の麺料理です。 観光客にも人気の料理で、つるつるした麺はフォーに似ていて優しい味わいです。 スープは少し辛めな味わいで、バイン・スセという甘いモチを好みで入れることができます。
○住所:17 Ly Thuong Kiet ○TEL:3826460 ○営業時間:7:00~21:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:使用不可 ○予約:必要なし
クアン・ニョ
フエ名物のコム・ヘン(シジミのだし汁をかけたお粥のような料理)の名店です。 このお店のコム・ヘンは地元でも有名であり、多くの人で賑わうほどの人気店です。 ほかにもブン・ヘンというシジミのだし汁をかけた米麺料理があり、どちらも人気メニューです。
○住所:28 Pham Hong Thai ○TEL:3890526 ○営業時間:6:00~11:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:使用不可 ○予約:必要なし
タムキー
フエならではの料理・ヤギ鍋を食べることのできるお店です。 鍋に限らず肉を焼いたりして食べる方法もあります。 ここで食べるヤギ肉は臭みがなく、地元でも人気の名店です。
○住所:7/22 Ha Noi ○TEL:3845168 ○営業時間:9:00~21:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:使用不可 ○予約:必要なし
リエンホア
寺院が多いフエならではの精進料理のお店です。 豆腐やゆばなどを使った鍋料理が人気のメニューで、観光客も多く訪れています。 お店の中では袈裟を着たお坊さんが来店していることも。
○住所:3 Le Quy Don ○TEL:3816884 ○営業時間:6:30~21:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:使用不可 ○予約:必要なし
クン・アン・ディン
フエ名物のバイン・ベオの名店です。バイン・ベオとは、米粉生地にエビをトッピングした料理で、プリッとしたエビの食感とふわふわした米粉の生地が絶妙です。 他にもエビのミンチが載ったバイン・ナムも人気メニューです。
○住所:31 Kiet 177 Phan Dinh Phung ○TEL:3821962 ○営業時間:8:00~21:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:使用不可 ○予約:必要なし
イータオ・ガーデン
王朝期における宮廷の味を再現した宮廷料理店です。 店内の造りは王朝時代を模しており、上品な雰囲気のお店です。 料理の方はフエ名物などに比べると少し高いですが、味は絶品です。
○住所:3 Thach Han ○TEL:3523018 ○営業時間:11:00~21:00 ○定休日:無 ○クレジットカード:Master、VISA ○予約:前日まで要予約
フエのエンターテイメント
フエのおすすめのエンターテイメントを紹介します。旅を楽しめるテーマに厳選してお届けします。
フエで歴史散策をしよう
ベトナムの古都・フエは、歴史的な建物が立ち並ぶ街です。 フォーン河を挟んで新市街と旧市街に分かれており、旧市街に歴史ある建物が立ち並んでいます。旧市街のシンボルでもある王宮は、ベトナム最後の王朝・グエン朝期における都の拠点でした。王宮に加えて、旧市街の街並みは都が置かれていた時の景色と変わらず、王朝期にタイムスリップしたような感覚に囚われます。 また、新市街は市場やベトナム料理を食べることのできるお店が軒を連ねており、こちらでもフエの文化や歴史、地元の人々の生活を垣間見ることができるので、こちらもおススメです。
ロマンチックな夜を過ごしませんか?
歴史的な建物が立ち並ぶフエでは、歴史的な建物が多く建ち並んでいます。 歴史散策をする観光客が多く訪れますが、最近ではチャンティエン橋のライトアップが新たな観光スポットとなっています。 週末の夜19:00からフォーン河に掛かるチャンティエン橋にライトアップが施され、ロマンチックなムードを醸し出す演出がされています。 地元のデートスポットとしても有名であり、ライトアップされた橋はなんとも素敵。 古都・フエの新しいイメージの息吹を吹き込んだスポットです。
ベトナムにも温泉が
フエにも日本と同じように温泉があります。 フエ市内から少し離れたミーアン温泉は、まるで日本の温泉と同じような感じで、日本からの観光客も多く訪れています。 また、プールのようになった温泉もあり、リゾート気分を楽しむこともできます。