ホイアン(Hoi An)

ホイアン(Hoi An)
都市の魅力

ベトナム中部に位置するホイアンは、街全体が世界遺産という街であり、まるで映画のセットのようなレトロな雰囲気を醸し出す古めかしい街並みが魅力です。
2世紀から17世紀まで繁栄したチャンパ王国時代には、アジアとヨーロッパを結ぶ貿易都市として栄えました。また、16世紀にはタイのアユタヤと同じように、日本人町が造られ、その名残は今なお残っています。また、ホイアンの古い街並みはできた当時のままの造りを保っており、復元されることなく今でも残っております。
江戸時代には日本人商人が船でこの地を訪れたこともあり、日本とのつながりを感じることのできる場所でもあります。

基本情報

世界遺産の街・ホイアンは、海に面していることからかつては貿易の街として栄えていました。日本とは江戸時代に貿易をしており、日本人町が造られ、ホイアンに住む日本人もいたとされています。同じくベトナム中部の都市・ダナンから循環バスが往復しており、1時間ほどで着くことができます。古めかしい街は歴史好きな観光客に大人気です。
また、ベトナムを周遊するバックパッカーにも人気の街であり、世界中から多くの旅人が訪れています。

ホイアンの観光地

ホイアンの観光地は、旧市街にある来遠橋をスタートとし、橋を渡ると古い街並みに出ます。古い街並みの造りは中国風の建築であり、中国の文化も取り入れられていることがわかります。観光の起点となる来遠橋はかつてホイアンに住んでいた日本人が掛けたとされ、日本とホイアンのつながりがわかるスポットでもあります。
この他、貿易で栄えていた頃の面影を残す建造物や、チャンパ王国が置かれていた頃の面影を残した遺跡があり、街全体が世界遺産と呼ばれるにふさわしい街並みの数々を目にすることができます。

ホイアンの治安

ホイアンの治安は都市部と比較すると大変良く、目立った事件や事故などはありませんが、ダナンから向かうバスで外国人を対象に料金を値上げすることがあるため、交渉が必要です。加えて、治安は良好ですが人込みではスリや置き引きなどがある可能性があるため、貴重品は肌身離さず身に着けるようにしましょう。

ホイアンの気候

ホイアンをはじめ、ベトナム中部は9月から11月にかけてのシーズンが、雨季に相当し気候が悪くなる日が多いです。また、大雨でホイアンを流れるトゥボン河が氾濫することがあり、年に何回か洪水が起こることがあります。
雨季のシーズンにホイアンを訪れる場合は、事前に天気予報などで天気の情報を確認しておくことが必要です。

ホイアンの代表的な観光スポット

来遠橋(日本橋)

かつてホイアンに移り住んだ日本人によって掛けられたとされる橋であり、ホイアンの観光地を代表する名所です。別名・日本橋と呼ばれており、ベトナムドンのお札にも使われている由緒正しき名所です。申年に建設されて、戌年にできたことから猿と犬の守り神が置かれていて、なんともユニークです。
橋の西側にはかつての日本人町が存在したと言われています。
夜の18:00から20:00まで橋にライトアップが施され、幻想的な世界観に浸ることができます。ホイアンに行ったならぜひ行っておきたい場所です。

○住所:Tran Phu
○電話番号:無
○時間:7:00~18:00 ※18:00~20:00はライトアップのみです。入ることはできません。
○追加情報:橋の通行はアーチ状の場所にて徒歩のみです。

ミーソン遺跡

ホイアン郊外に位置するかつてのチャンパ王国の聖地と呼ばれていた場所であり、1999年にユネスコの世界遺産に登録されています。
900年もの間、この地は聖地とされ、今なおその面影のある場所として姿を残しております。
山々に囲まれた遺跡はなんとも神秘的な雰囲気を醸し出しており、4世紀に建てられたとされる建造物がまだ残っております。ベトナムに王国が存在していた頃の歴史を知る手掛かりとなる場所なので、ミーソン遺跡でぜひ歴史散策を。

○アクセス:ホイアンから車で約1時間 ダナンからは2時間ほどかかります。遺跡の前に駐車場がありますが、駐車場から10分ほど歩きます。
○開館時間:6:30~17:00 ※チケットの販売は16:30まで
○TEL:3731757
○追加情報:ミーソン遺跡内には展示館もあり、7:00から17:00まで空いています。
また、遺跡管理小屋ではチャムダンスショーという演目もあり、古くから伝わるこちらのショーも人気が高く、必見です。

廣勝家(クアンタンの家)

300年ほど前に建てられたホイアンの家屋です。日本でいう所の京都の「うなぎの寝床」と呼ばれる町屋に似た建築様式で、日本の家屋を思わせる作りです。
外観も内装も日本を感じさせる建築様式で、壁に刻まれた彫刻もなんとも美しいです。
チャンフー通り沿いに位置します。ベトナムの中で日本を感じてみるのもいいでしょう。

○住所:77 Tran Phu
○時間:7:00~19:00
○TEL:3863267
○休館日:無

貿易陶磁博物館

別名:海のシルクロード博物館です。
ホイアンの民家がそのまま博物館になっていて、周辺で発掘された陶磁器や、沈没船からの遺品などを展示しており、かつて貿易で栄えたホイアンの歴史がわかる博物館です。
この他、絵巻も展示しており、展示されている絵巻には日本人町と朱印船貿易について記されていて、より深く貿易時代のことを知る手掛かりとなります。

○住所:80 Tran Phu
○TEL:3862944
○開館時間:7:00~18:00
○休館日:無

馮興家(フーンフンの家)

貿易商人の家として建てられた家で、建てられたのは200年前という歴史的な家です。
この家は一見すると普通の家ですが、建築様式は日本風、中国風、ベトナム風の3つの要素が施されていて、かつての日本と中国とのつながりが色濃く出ています。
中には土産物屋もあり、ホイアンならではのお土産も売っているので足を運んでみるのもいいでしょう。

○住所:4 Nguyen Thi Minh Khai ○TEL:3861280
○開館時間:8:00~18:00
○休館日:無

クアダイビーチ

ホイアン市からチャンフンダオ通りを進むと、すぐそこは海です。
クアダイビーチは、ホイアンのリゾート地であり、海水浴を楽しむ観光客も多く訪れます。
ホイアンのレトロな街並みを堪能して、海でリゾート気分というのもホイアンの楽しみ方の一つです。

○アクセス:ホイアン市内から自転車で30分くらい。バイクタクシーを使うと10分くらいです

チャム島

ホイアン郊外に位置する小島です。ダイビングができるリゾートスポットでもありますが、自然が豊かで、人工的に開発されていないところも魅力の一つです。 島内から過去にかつての貿易時代を物語る品が出土しており、ここでもホイアンが貿易で繁栄していた時代を知ることができます。

○アクセス:ホイアンの船着き場からチャム島行きの船が1日1便出ています。
所要時間は約3時間で、ホイアン発の船便は8:00より運航。チャム島発の便は14:00より運航です。
○追加情報:ホイアンにある各旅行会社やホテルにてツアーを催行しているので、参加してみるのもおススメです。

ホイアンのおすすめグルメ

ホイアン三大名物を味わおう!

ホイアンの街中の食堂には、米粉でできた皮にエビのすり身を詰めて蒸した「ホワイト・ローズ」、日本の伊勢うどんがルーツの「カオ・ラウ」、豚のミンチとエビのすり身を黄色い皮で包み揚げた「揚げワンタン」のメニューが必ず入っています。
ホイアンで生まれ、地元でも大人気のメニューとして親しまれています。
ホイアンでしか味わうことのできないメニューなので、ホイアンに来たらぜひ味わってみてはいかがでしょう。

-ホイアン三大メニュー-

◎ホワイト・ローズ 
米粉でできた皮にエビのすり身を詰めて蒸した蒸し料理です。
半透明の皮が開いている様子がバラのようだからとうことで、この名前が付いたそうです。
本家のレストランには秘伝の味があるとか。
◎カオ・ラウ
日本の伊勢うどんがルーツの麺料理です。米粉でできた麺を、あっさりとしたスープで調理。トッピングによっては味が異なります。
◎揚げワンタン
豚のミンチとエビのすり身を黄色い皮で包み、揚げた料理です。
揚げ加減やトッピングによって味は様々なので、いろいろなお店の味を堪能してみては?

ホイアンのおすすめレストラン

チュンバック

ホイアン三大料理の一つ「カオ・ラウ」の名店です。
100年以上前の建物を改装してできたお店ですが、内装は歴史を感じさせる造りとなっています。
名店であるだけに、地元でも評判で、カオ・ラウを食べに多くのお客さんが訪れます。
味は日本のうどんのようにあっさりとした味わいで、何倍食べても飽きない味です。

○住所:87 Tran Phu
○TEL:3864622
○営業時間:7:00~22:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

ホワイト・ローズ

ホイアン三大料理の一つ「ホワイト・ローズ」の本家です。
ここではホワイト・ローズを食べることができるだけでなく、製造もやっています。
お店の方が日本人好きなので、日本人へのサービスが良く評判です。
お店で出すホワイト・ローズは、本家ならではの味を持っており、ここでしか食べることのできない味を堪能することができます。 ぜひホイアンに訪れたら、本家のホワイト・ローズを!

○住所:533 Hai Ba Trung
○TEL:3862784
○営業時間:7:00~21:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

クー・アム・トゥック

20店ものお店が集まる屋台街です。エリア別にお店が異なり、出てくるメニューも異なっています。ホイアン三大名物をはじめ、ベトナム料理、鍋料理、海鮮料理など様々なジャンルの料理を味わうことのできる屋台街です。

○住所:1 Nguyen Phuc Chu
○TEL:無
○営業時間:8:00~22:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

バーレー・ウェル

ホイアンのローカル食堂です。ここでは、ベトナム料理のネム・ヌォンやバイン・セオを食べることができます。ベトナム風に、香ばしく焼かれた肉を生野菜とライスペーパーに挟んで食べることができます。観光客の間でも人気の名店です。

○住所:45/51 Tran Hung Dao ○TEL:3864443
○営業時間:10:00~22:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

フォー・リエン

ホイアンで最もフォーの美味しいお店として親しまれています。 メニューはフォー・ボーのみですが、さっぱりとしたスープとつるっとした食感のフォーはなかなか他のお店では味わうことのできない味です。

○住所:25 Le Loi
○TEL:3862039
○営業時間:6:00~20:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

イエロー・リバー

150年前の中国式家屋を改装したお店で、歴史を感じさせる店内と外装が魅力です。 陰陽窓子と呼ばれる中国風の窓はホイアンで唯一なのだとか。 お店で味わえるホイアン料理、ベトナム料理は絶品です。

○住所:38 Tran Phu
○TEL:3861053
○営業時間:7:30~22:00
○定休日:無
○クレジットカード:使用不可
○予約:必要なし

ホイアンのエンターテイメント

ホイアンのおすすめのエンターテイメントを紹介します。旅を楽しめるテーマに厳選してお届けします。

日本とホイアンのつながり ホイアン日本祭り

かつて日本人町があり、日本との貿易でも栄えたホイアン。
日本とのつながりの深いこの街では、毎年夏に「ホイアン日本祭り」というイベントが開催されます。
お祭りの内容は、野外ステージでの公演や、数々の出店が並ぶ縁日、観光関連のイベントなど。
現地の人々、ホイアンに来た観光客が毎年大勢訪れます。
日本から著名なアーティストがホイアン日本祭りに訪れ、コンサートをした年もあり、ベトナムでの日本ファンが増えたきっかけにもなりました。
毎年8月に開催されるので、ホイアンに訪れたらぜひ!

ホイアンでベトナム土産

レトロな雰囲気を醸し出すホイアンの街並みには、お土産を売るお店が立ち並んでいます。
街を歩いていると、ベトナム独自の雑貨やお菓子を売るお店に遭遇します。
売られているお土産はホイアンで育まれてきた文化と共に多くの人に親しまれています。
観光客にも人気で、ホイアンを訪れる観光客の多くがこの地でお土産を買っていくとか。
また、日本とのつながりがある街ということもあるためか、ホイアンでお土産を売る日本の方もいらっしゃいます。

文化遺産の街 ホイアン

ホイアンは街全体が文化遺産の宝庫と呼ばれるほど、ベトナムでも有数の文化遺産があります。ホイアンの街の入り口には、かつての日本人町の入り口と言われた来遠橋(日本橋)。
ベトナム最大の鍾乳洞であるミーソン遺跡、そして日本をはじめアジアの文化の要素を取り入れた歴史的建造物。シルクロードの道標でもあったこの街は、長い歴史を育んできました。そして、文化遺産が生まれ今に伝わっています。
この街は近年、日本人の人口も増え、「ホイアン日本祭り」という新しいお祭りの文化も誕生しています。
古の文化が残る街・ホイアン。この街に新しい文化が生まれ、今後はどのように発展していくのかが楽しみです。

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