国内・海外航空時刻表情報ガイド「SKYCH」

広くなる羽田空港。本格的な国際化へ。

羽田から世界へ。そんなシーンが日常化する。
2010年10月21日に、羽田空港の新しい国際線ターミナルおよび、4本目となるD滑走路がオープンする。D滑走路の増設により発着枠が増えるため、10月31日より、羽田空港からの国際線定期便が、成田空港開港以来復活する。

これまで、羽田からの国際線は、定期チャーター便として、ソウル、上海、北京、香港の4都市を結ぶ路線のみ運航されていた。9月末現在、来年2月までに世界17都市への就航が決まっている。東アジア、東南アジア路線では、上記4路線のほか、台北（松山 Songshan）、シンガポール、バンコクなどの路線が新規に開設される。そのほか、ロサンゼルスやニューヨーク、ホノルル、パリ、ロンドンなどの欧米路線も開設される。

国際化に合わせ、羽田空港のインフラも強化される。既存のターミナル地区の西側に新たに国際線エリアを設け、国際線旅客ターミナルおよび国際貨物エリアを新設した。国際線ターミナルに併設して、東京モノレールおよび京急線の新駅が作られ、アクセスを高めている。とくに東京モノレールの羽田空港国際線ビル駅はターミナルビルと直結しており、改札から国際線出発ロビーまでわずか1分である。

世界的に見ても、羽田空港のアクセスは良好である。品川から京急線で最短13分、浜松町からモノレールで最短13分、東京駅や新宿からも40分ほどで羽田空港に行くことができ、都心から1時間以上かかる成田空港より大きなアドバンテージをもつ。。また、欧米便や東南アジア便は深夜・早朝に発着するため、リムジンバスは深夜早朝時間帯にバス運行時間を拡大し、都心からのアクセスを強化する。

新国際線ターミナルビルは5階建てで、欧米便などの深夜早朝便に対応するため、成田空港とは異なり24時間オープンである。ターミナルにある商業施設のコンセプトは、「Made In Japan ～ 羽田Only One」。ターミナル4階には、江戸の街並みを再現した「江戸小路」があり、東京の一般的な食文化である、回転ずしや焼き鳥などが食べられる。5階には日本のポップカルチャーであるアニメやキャラクターのショップなどが並ぶ「TOKYO POP TOWN」が入る。東京の伝統と最新のカルチャーが楽しめる空間になっている。また、5階には空港で初めてとなるプラネタリウムができる。出国審査後の制限エリアにはスーパーブランドの免税店などが入居し、旅の楽しみが増える。飛行機に搭乗する人たちだけではなく、一般の利用客も楽しめるようになっており、新しい東京の人気スポットになるだろう。

国際線ターミナルの新規開業のほかにも、既存の第二ターミナルも拡大した。今後、順次発着枠が増えていく予定で、2013年度までに発着枠は拡大前の1.5倍になる予定である。それに伴い、羽田空港から行くことのできる世界の都市が増えていくことになるだろう。成田空港も発着枠の拡大が先日決まり、東京の航空事情は大きく変わることになる。